「ライフシフト」 のわかりやすい書籍

ある労務管理関連の資格のテキストに、

若年労働者層の特徴として、「組織への帰属意識が希薄」、「自己愛が強い」、「自己中心的」、「責任感が弱い」、「協調性や忍耐力が乏しい」、「他人のせいにする外罰的傾向がある」、「人格的に未成熟」等があり、生活指導のほか、帰属意識、役割意識の改善が重要である。

との記載がある。
本当に改善などできるのだろうか?

「ライフシフト」(リンダ・グラットン著)には、
社員の幸せを探求し、多様な人が自走して協働する「自走する組織」 が求められ、繁栄してゆくことが説かれている。さらに、統制する組織が衰退してゆくことも明示されている。ということは、帰属意識、役割意識を強いることは、むしろライフシフトに逆行してゆき、人気のない、離職が目立つ組織になるのであろう。

「だから僕たちは、組織を変えていける」(斉藤徹著)は、
分厚いライフシフトの内容をわかりやすく、読みやすくした書籍で、アマゾンの書籍販売数でも上位にランキングされている。斉藤徹氏自身が60才台であり、大企業従事後、起業家としてのキャリアを踏み、シニアなマネージャー層にも、十分配慮した内容になっている。

例えば、1990年代のパラダイムシフト「デジタルシフト」では、幸せの視点は、“顧客の幸せ”だったことから、CS調査があらゆる企業で採用され、“顧客至上主義”のような解釈が蔓延し、「お客様の為ならば自分たちは犠牲になってもよい」というようなマネージャーも多く存在した。そのマネジメントスタイルの元で育ってきた社員が、今、50才台のマネージャーとなり、斉藤徹氏はこのライフシフトにキャッチアップしてゆく必要があることを、警鐘している。

https://twitter.com/toru_saito(斉藤徹氏 公式ツイッター)